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<異郷/故郷>をめぐる一見解:音楽家江文也を事例として

摘要


本発表は音楽家江文也(1910-1983)を取りあげる。文也は別段故郷や異郷について集中した考察を残したわけではない。しかし、その創作活動を顧みると、彼がおかれた場所がきわめて重要であったことがわかる。台湾生まれの文也にとって台湾はむろん故郷である。だが、同時に、当時そこが「日本」だったという意味で異郷でもあった。また彼が音楽家として活躍した東京=日本は異郷にちがいないが、「日本人」江文也にとって故郷ともいえよう。もちろん、これは戦前の台湾人全体にとってもいえることである。しかし、同じ場所におかれながら、「台湾の舞曲」や「生蕃四歌曲集」を生み出したのは文也だけである。これを当たり前のことと考えるべきではない。なぜなら異郷と真摯に対峙し、故郷を表象しえた者にしか詩は生まれないはずだからである。したがって、文也が故郷と異郷のはざまでどのように生き、異郷とどう向き合ったかについて検討することは、江文也研究上はいわずもがな、<異郷/故郷>めぐる種々の主題を考察するための或る種の光明にもなると考える。本発表で江文也を取りあげる所以である。

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