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「大学という異界 『偽大学生』(1960)における齟齬をめぐって」

摘要


増村保造の『偽大学生』は、大江健三郎の『偽証の時』の映画化作品であり、1960年10月8日に公開された。この作品では、主人公の彦一が、「偽大学生」として学生運動の渦中に放り込まれ、偽装が露呈された後に壮絶なリンチを受けたあげく発狂する過程が克明に描かれている。60年安保を機に、大学生が社会的に注目されつつある中で、大学生の反体制運動を真正面から捉えた本作の意義は大きいが、しかし、内容をめぐって監督の増村と原作者の大江の間で軋轢があったことでも知られており、未だに映像の二次使用が許可されていない。本発表では、原作とシナリオ、そして映像作品をそれぞれ比較しながら、主人公・彦一が捉えた〈大学〉、周囲の大学生たちから見た異端者としての彦一という二つの視点を通して、原作と映画化作品それぞれにあらわれた異界としての大学のイメージを明らかにしてゆきたい。

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