現在の経営理論では、「戦略と組織は、どちらかに従うという主従関係にあるのではなく、相互に影響しあっている」という考え方が一般的であり、企業の成長と存続のためには、戦略と組織は相互補完の関係をもたなければならないと考えられている。また「過去20年ほど、日本の企業の多くは、優れた戦略を考える訓練は一所懸命やってきたが、それを実行する組織については、きちんと考えることを怠ってきたように映るのである。その意味で、過去20年ほどは、戦略論の時代だった。」とも言われている。一介のベンチャー企業に過ぎなかったソフトバンクは、パナソニックやソニーなどの名門企業を上回り、創業30年で実質トップ企業の仲間入りを果たした。前研究では、その強さの源泉とも言えるソフトバンクの経営戦略を、特に競争優位性の視点から明らかにした。しかし、組織戦略の研究も経営戦略の研究と同様に非常に価値の高いものだと考え、本研究では、組織にスポットをあてる。成功を収めた企業の組織戦略には何か特殊なものが存在するのか、ソフトバンクを対象に、資料を収集、分析し、その組織戦略の特徴を、経営資源の視点から明らかにし、成功の要因を探る。
過去20年左右的歲月,多數的日本企業比較關注企業領導人如何制定有效的策略,也願意投入較多資源在企業策略管理相關的養成訓練上,對於將策略付諸實行的企業組織方面並沒有給予較多的重視。雖然不能因此斷定其與泡沫經濟後日本進入「迷失的20年」有直接的關係,但是日本企業在日本經濟長期的迷失下,持續在找尋出路。最近的企業經營理論對於企業策略及企業組織之間的關係上,逐漸有不以主從關係來看待,並且更看重兩者之間的相互影響的趨勢。一些經營表現亮麗的日本企業,除了在經營策略管理上有卓越的表現之外,在企業組織架構的調整上,也存在有其競爭優勢因此可以發揮的特殊性。筆者之前曾經完成以企業競爭優勢的觀點探討日本軟體銀行之企業經營策略的研究。對於起業不到30年就進入日本頂尖企業的一員之成功要素的探討,在今天企業經營理論重視企業策略及企業組織之間相互補強的觀點下,其企業組織架構的調整與其競爭優勢的分析有其重要性。本研究是要在我們已經理解其企業策略特徵的前提下,透過檢視並釐清軟體銀行的企業組織,以企業經營資源的觀點,探討其企業組織構成的特色,提供另一個認識日本軟體銀行企業經營成功的要素。