日本語に「ことはない」という連語がある。日本語母語話者が如何に使用されるかを理解するため、筆者はBCCWJを利用し、考察を行ったみた。その結果から、「ことはない」を含む用例が6901件あることが分かった。「ことはない」の用法上の特徴を把握するため、後続部分との繋がりを考察の対象に、実例を2482件も集計した。後続部分への解析及び出現回数を通じてその使用実態をのぞいてみる。考察方法として、まず順接文と逆接文から観察し、次はモダリティ表現による関係づけを明らかにしてみる。考察の結果といえば、逆接文より「ことはない」は順接文のほうに出現する割合が高いことが分かった。また、推量モダリティとの共存は割合が最多で全体の半分を上回っている。義務性評価モダリティの後続部分は用例が一番少なく2件しかないことも分かった。
日語裡有[kotowanai]此一慣用說法。筆者為了理解日語母語者如何使用它,利用[BCCWJ]語料庫進行考察,其中含有[kotowanai]的例句共計6901例。為具體掌握[kotowanai]的使用特色,筆者以它的後接部分作為考察對象,共收集2482例句。透過後接部分的分析以及出現次數的頻率,實際了解它的使用狀態。考察方法為先從順接句子與逆接句子進行觀察,其次則以句尾情態語氣的角度來解析與[kotowanai]的關係。考察結果得知,比起逆接句子,[kotowanai]在順接句子裡出現的比例較高。此外,從[kotowanai]和句尾各情態語氣的關係可發現,推量語氣的後接成分出現的比例最高,佔整體一半以上;而義務性評價語氣的後接成分出現比例最低,僅有2例。