2007年為作家藤澤周平逝世的十週年。由於受到導演山田洋次所拍攝的電影《黃昏清兵衛》、《隱劍鬼爪》、《武士的一分》的影響,而使藤澤周平的作品再度引起世人的注意。筆者開始閱讀藤澤周平的小說,是始於『隱劍孤影抄』和『隱劍秋風抄』這兩本短篇小說。小說當中的主角,全都是身份低下的武士,或是武家的女性,都並非是了不起的人物,然而筆者卻被這些小人物所感動。不管是江戶時代或是現代,都並非只存在著偉大的人物,大部分的人都是每天庸庸碌碌在過生活。雖然如此,我們仍然還是聚焦在那些了不起的人物的身上。然而藤澤周平所描繪的世界卻並非如此,在他所描寫的人物中,即使生活很困苦、貧窮,卻依然抱持著認真的態度活下去的人。 藤澤周平在他的時代小說中,也加入了不少的現代元素。比如說,在他的市井小說中出現了許多的無賴漢。這些無賴漢是靠著在賭場裡面詐騙外行人,或是放高利貸來過活的。對於藤澤周平來說,這些人和一般的人並沒有什麼不同,他也不特別將這些人描繪成行俠仗義的「義賊」,他們只不過是偏離了正常人的生活軌道而已。而這樣的寫作方式,或許就是藤澤周平成為人氣小說家的原因吧。 武士道對於女性的要求是「從女性柔弱的一面解放出來,絕對不輸給強壯且勇敢的男性,表現出如同英雄般不屈的精神」。而藤澤周平所描繪的女性,則是剛柔並濟,將此兩項優點發揮得宜,撫慰了男主角的心靈。這樣的女性形象,不僅僅只是武士道所追求的女性形象,也反映出了作者本身對於理想女性的看法。
2007年は作家藤沢周平の没後10年にあたる。そして、監督の山田洋次の映画《たそがれ清兵衛》《隠し剣鬼の爪》《武士の一分》のおかげで、藤沢周平作品は再びブームになっている。筆者が最初に読んだ藤沢作品は、短篇小説集『隠し剣孤影抄』と『隠し剣秋風抄』だった。小説の主人公たちの身分は下級武士と武家の女で、みな大した人物ではない。でも筆者は小説に感動させられた。江戸時代にしろ、現代にしろ、偉い人物ばかりではなくて、社会階層の底辺に生きている人のほうが多いわけだ。しかし、歴史の叙述はたいてい偉い人物にスポットライトを当てようとする。藤沢周平が描いた世界はそうではなかった。藤沢周平の描いた世界は、生活が厳しくてお金がなくても、誇りをもって生きる人たちが織りなす人生模様である。 藤沢周平は時代小説を書きながら、現代的な様相も小説の中に組み込んでいる。例えば、彼の市井小説には、多くのならず者が登場する。賭場に寄生するしらみのような連中の一人で、素人の客をいかさま博打にはめ込んで、金を貸し、借金に首が回らなくなった頃に、恐喝して大金を捲きあげ、その一部を報酬にもらって、徒食している。そういうような世の中のくずを描く藤沢周平の眼は、彼らが住む世界の外に据えられている。やくざ者を普通の人間とは異なる、特殊な任侠の徒として描くのではなく、健全な庶民生活からのはぐれ者としてみている。そのような描き方がたぶん藤沢周平が人気作家になった理由だと思うのである。 武士道が女性に求めた理想像は「女性が弱さから自らを解き放ち、もっとも強くて勇敢な男性に決して劣らない、英雄的な不屈の精神を示す」ことだった。藤沢周平が描いたヒロインたちは、優しさと強さの両方を併せ持っていて、これら二つの性質を適宜発揮しつつ、男性主人公たちの心を癒すのである。このような女性像は、武士道の理想とする女性像であるだけではなく、作者自身の理想的な女性に対するイメージが色濃く反映されているといえるだろう。