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  • 期刊

“給”字を用いた表現と日本語との対応について

摘要


中国語の“給”は、元来「与える」という意味の他動詞である。その他動詞本来の意味において、日本語の授受動詞「あげる」に相当する。しかし、“給”と授受動詞では、そこから派生する機能語的用法では必ずしも一致しておらず、“給”と「あげる」の相似性が、学習者の誤用の原因となっている例を多く目にする。拙論では、そのような誤用を回避、るため、中国語の“給”と日本語の授受動詞の相似点と相違点再検討し、更に、日本語の授受動詞にはない、“給”を用いた使役文について論及する。3項動詞“給”は、与え手には一般的に有情名詞が置かれるが、メタファーとして組織などがくることもある。また、接尾語的に他の動詞に後続して「Ⅴ十給」の形で3項動詞を形作る「Ⅴ十給」の"給"部分が後置されると、前の動詞句と"給"字句部分とが継起的関係になると考えられる。後置された"給"字句部分に、前句から導き出される語と関係する動詞V2が更に後置されると、兼語文を形成して使役の表現となる。しかし、"給"を用いた構文は、いずれの場合にも元来の「与える」の意味を強く残しており、そのことがそれらの構文の制約となっている。

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