台湾における日本語教育は、長い歳月に培って、日本語教育に関する教授法やカリキュラムや教材などよい日本語教学環境が構築されてきた。基本的な基礎言語から、語学や文学などが中心とする環境に整えた。さらにや、政治、経済、文化社会など多様化になり、日本にかんする諸領域が重視されるようになってきた。このように、外国語の授業に文化や社会等の知識をいかに導入することによって、外国の文化や社会を学習する過程で、その外国語の様々な側面に対する理解をより一層高められるか。外国語講師また、外国語教育にとって、学習者は異文化に対する認識と理解を持つ、その上にコミュニケーション能力を高めることが重要な課題である。本研究は、日本語の授業に日本の文化や社会に関する課題との連結を探求するものである。筆者は日本社会に関する授業を担当している。シラバスでは多元文化学習を出発点として、政治、経済、文化、言語、宗教に関連するカリキュラムを取り入れる。研究方法はアンケート調査方法在取り入れている。授業と学習への評価(満意度調査)とて、学期の期末にアンケート調査票を配り、調査を行い、調査データを分析する。アンケート調査を通して、学生における異文化理解とコミュニケーション能力の学習効果を検証する。従って、今後、日本語教育と文化学習との連結に有効学習プログラムをデザインする際、参考基準の構築を試みる。
言語の学習は、語彙や文法などの言語に関する知識のほかに、学習段階に合わせ、習得された言語的知識で現実生活において何かについて話すかということも重要である。本稿では台湾の大学で日本語の基礎を終えた段階にある日本語非主専攻の大学生を対象に、タスクに基づく言語指導法(Task-based Language Teaching)の手法を参考に、日本語による口頭能力の向上を目標にした授業を考案した。また、従来のタスクを中心としたモデルを改善し、評価基準を提示する際、JF日本語教育スタンダードの評価基準を参照し、授業参加者のレベルに合うタスクおよびル-ブリックを授業の中に取り入れた。アンケート調査及び口頭試験の結果より、受講生が授業への評価が高くなっており、発音を除き、言語能力における語彙量の増加(語彙)、文型(文法)、作品全体の構成(一貫性と結束性)、また流暢さにおける改善が目立っていることを明らかにした。
1960年代以来、全世界的に編纂方針、学習対象者、レベル、学習内容、シラバス、指導法、学習時間数、構成、媒体などの基準によって数多くの日本語教材が刊行されてきたが、社会‧文化的背景などの要因で多様に変化してきた。今後、学習者の主体的な学びを実現していくために、ICTを効果的に活用し、協働学習を促進する質の高い教材を作ることが教師の新たな役割である。
本実践では、間もなく新卒者となる大学四年次の学習者にとって身近な問題である「就職」における「長時間労働」と「正社員という働き方」を日本の新聞フォーラムから取り上げることで、日本人の生活スタイルの実態や学習者の関心事との考え方の交差を図り、日本語学習と生活とのつながりを明確に意識させることを企図した。学習者がPBLのステップに沿って社会背景や個々人の関心を含めて十分な内容を理解した上で、グループの話し合いによってまとめられた中心概念を協同技法「ワード=ウェッブ」を用いて構造化・可視化する。そして各グループが得た中心概念をプレゼンし、質疑応答を行うことによるコミュニケーション力の伸びをみることで、「ワード=ウェップ」の合理性なども検証できる。PBLの各ステップを目指す学習目的を事前に明確に提示することで、学習者の内省からは、各ステップの目的に沿った学習者自身による学習プロセスへの精査の過程が観察できた。こうして日本語の活用によって情報のキャッチ・論理的思考の訓練、さらに日本理解の深化など、「ニュースの日本語」という科目が掲げる教育目標が適切なコースデザインによって達成され、学習者の総合的な力を伸ばすのに極めて有効なことがわかった。
他者とコミュニケーションをとりながら社会で主体的に生きていくためには「自分で考え判断するという『生きる力』」が求められる。社会について考えるためにはさまざまな情報が必要であり,判断するためには根拠も此要である。そこで重要になってくるのが,情報を批判的に検討するリテラシーである。本稿はケーススタディとして新聞記事の批判的談話研究を行い,その枠組みの有用性と批判的リテラシー教育への発展の可能性を検討した。ヴァン・デイク(2010)が提案する「トピック分析」やヴォダック(2010)が提唱する「指名ストラテジーの分析」を行った結果,「権力に追従」したり「権力に対抗」したりするメディアの姿勢を可視化することができた。その分析結果は,複数メディアと複数の関連する事象とを批判的視点で参照するリテラシーの重要性と,それを支える批判的談話研究の枠組みとしての有益性を示唆する。
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