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台灣日語教育學報

台灣日語教育學會,正常發行

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  • 期刊

現在、コロナウイルスの世界的流行が続き、経済や社会に大きな影響が広がっているが、期待される産業としてAI関係の情報通信技術は大きな影響を与えている。本論文では、以下の面から、台湾の日本語教育へのAI技術応用について現状と課題を取り上げた。(1)新設科目によるカリキュラムへの導入:勤務先の大学では各種の新しいカリキュラムの創設を試みた、その概要を紹介する。(2)授業へのアプリケーションの導入:授業方法の補充や改善を試みることが可能な、授業で利用できる各種のアプリケーションを紹介する。(3)プログラミング教育の導入:人文社会系での情報処理技術教育の一部として人文系の視点でプログラミング教育を導入した課程と問題点、成果について紹介する。考察の結果、台湾の日本語教育がAI時代に対応するには、三つの方向性が必要と言える。第一は多言語環境でのプログラミング教育の準備、第二は人文社会系の特色を活かす方向性の模索、第三はビジネス的実用的スキルとの関係である。理系.技術系の情報技術教育を活かしながら、各種ある情報技術を日本語関係学科の日本語能力の今までの訓練カリキュラムのどこに位置づけるか、新しい時代の方向性を見いだしていきたい。

  • 期刊

言語と文化は密接に関係し、日本文化の教育やその学習も日本語教育研究において議論されている。従来の研究は自文化を重視して教科書を検討したり、またはアニメを通して学習させるように工夫すべきとしたりしている。とりわけ、日本事情の授業にPBLや、MoodleとZuvio IRSのサポートシステムが導入されていることも注目されているのである。しかし、そもそも、オンライン教育サポートシステムを取り入れた日本文化の教育に関する効果の検討はあまり多く見られないし、それにPBLで日本文化を学習する場合、学生の思考模索にある前後変化とは何か、また教師は学生のPBLにおける反転学習の状況が如何に把握できるか、などの問題が未解決のままである。そこで、本研究は2018年から2020年までの「日本社会と流行文化」という授業に、Zuvio IRSで学習者の参加度を上げたりPBLを支えたり、また「Moodleに基づいたPBLにおける学習経路構築」のオンライン学習プラットフォームを開発.実施したりすることによって、学習者のPBLの反転学習の状況を把握することを試みた。その三年間の記録と調査を分析することによって、Zuvio IRSとPBL学習経路構築のオンライン学習プラットフォームが日本文化に関係する授業のPBL実施についていかに役に立つか、ここで指摘してみる。

  • 期刊

私たちがウィズ(with)コロナ時代が続いていく「新常態」(New Normal、ニューノーマル)の時代的脈絡を踏まえると、AI技術とSDGs(Sustainable Development Goals持続可能な開発目標、エスディージーズ)の潮流は無視してはならない。そこで、世界を他人事ではなく、自分事化することを目的に、論者はSDGs(17ゴール、169ターゲット、230指標)とAI技術との両者の融合を目指す授業「日文翻訳」授業(大学3年生)を109学年度の後期(2021年2月から6月まで)に実施した。その実践結果では、「PEDにより判明した履修者の学習効果」、「学期成績により判明した学習効果」、「AI技術により解析した学習効果」、「各グループの回顧と反省から見た学習効果」の4点から、本科目で設けた、新しい時代に適応し、SDGsを体感すると共にAI技術の応用能力を身に付けた人材を培うという教育の到達目標を達成したことが窺える。特に履修生が本授業を通して新たに気づいた点が4つある。それは、いずれもAIとSDGsの時代を生きていくには、欠かせないリテラシーである。本論文はウィズ(with)コロナ時代で行った新しい翻訳授業デザインの提案だが、AIとSDGsを兼ね備えた授業デザインは現在の日本語教師に課された切実な任務の一つだと改めて実感した。

  • 期刊

本稿的目的是透過問卷調查,分析日文系學生日語閱讀過程中的焦慮狀況,探討讓他們感到焦慮的原因,並且調查閱讀策略使用情況,深入分析閱讀焦慮以及閱讀策略之間的相關性。本研究主要的發現有:閱讀焦慮抽出6個因素,閱讀策略抽出10個因素,不同屬性的學生在部分閱讀焦慮或策略的維度上存有顯著差異,而研究也指出閱讀焦慮和閱讀策略呈現正相關或負相關的維度。依據本研究分析結果,具體提出降低或消除日語閱讀焦慮的方法、策略,促進台灣日語閱讀教學的發展,並為提升日文系學生的日語閱讀理解能力提供一定的實踐意義和指導方法。

  • 期刊

台湾では2017年から教育部がUSR(University Social Responsibility)、「大学の社会貢献」概念を推進し、「地域連携」「人材の育成」「国際連結」などに焦点が当てられてきた。東呉大学日本語文学科では2020年5月~12月にかけて、大学の近くにある「北投温泉博物館」を中心にUSRプロジェクトを展開した。新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている中、制限された状況でこのプロジェクトが実施された。このような実践を通して得られた日本語教育の効果、大学生の自国文化理解の推進、また地域との交流で促進された社会貢献などは台湾の大学における日本語教育の新たな可能性をもたらす。本稿では、その実践の過程を検討し、さらに実践の際の問題点と今後の課題について考えていく。

  • 期刊

本稿は筆者の担当した一年生の上半期の初級日本語文法の授業に「完全習得型」を目指し、中間テストを境にして、前半は教師主導の一斉授業、後半は「反転授業」を取り入れることにより、学習者の立場から一斉授業と反転授業における学習効果について考察する。授業実践の結果としては学習者は反転授業のもたらされた自律学習の習慣の養成におおむね肯定的に受け止めており、また勉強の習慣にしても、週の授業外の勉強時間数にしても、反転授業のほうが効果的である。それにしても、学習者の本音は一斉授業の授業形態は反転授業より自分の文法学習に役立つと思っている。その理由としては「分からないところがあったら、教室現場で直ちにクラスメートや教師に質問できる」こと、「実際の対面授業では予習しておいた内容はほとんど忘れてしまったから、教室活動にうまく取り組むことができない」ことと「解説ビデオを見ているとき、外部環境に影響されやすく、集中できない。一斉授業のほうが、拘束力があり、専念できる」ことが挙げられる。

  • 期刊

学習者に実践的な日本語文章力を身につけさせ、そして高いレベルの文章作成のメタ認知能力を発達させるために、本研究では、プロジェクト学習を中級レベルの日本語作文授業に取り入れることにした。プロジェクト学習は学期の最後の4週間で実施された。課題として、学習者にチームワークで「後輩たちに〜を薦めること」という期末レポートを仕上げるように要求した。この実践研究を通じて、プロジェクト学習を日本語作文授業に取り入れることは学習者の日本語の文章作成能力とメタ認知能力の発達に役立つことが検証された。特にメタ認知能力が高い学習者は、読み手意識を強く持って分かりやすい文章を書く意欲が強いが、一方、メタ認知能力が低い学習者は、読み手のことを気にせず、積極的に文章を自己訂正できない問題がある。また、プロジェクト学習の効果はチームワークの良し悪しに強く影響されるということも観察された。どのようにチームワークが弱い人たちを支援し、自己訂正のモチベーションを強化するかはプロジェクト学習の大事な課題である。

  • 期刊

本論文の目的は二つある。一つは小説や新聞にも登場している「~やか」型形容動詞の語彙調査における位置づけを明らかにすることである。もう一つは使用頻度の高い「緩やか」を例に、コーパスにおけるコロケーションの実態を考察することである。考察に当たり、同根.同漢字表記の「~い」型形容詞との比較も兼ねてやる。語彙調査の語彙表の考察結果によると、多くの「~やか」型形容動詞の使用順位はその同根.同漢字表記の「~い」型形容詞の使用順位より低い。一方、コロケーション「緩やかな+名詞」形式及び「緩やかに+動詞」形式はどちらも「緩い」より用例が多い。

  • 期刊

「緑色の獣」は1991年に発表され、1996年に短編集『レキシントンの幽霊』に収められた。物語は、専業主婦である「私」と木の根元の地面からはい出てきた「獣」をめぐって展開されている。これまでの研究では、「獣」の解釈に焦点が当てられ、特に「獣」の暴力性が論じられてきた。本稿は従来の研究では見落とされてきた「獣」のセクシュアリティの問題に注目し、とくに「獣」と「私」のやりとりを取り上げることによって、「緑色の獣」における女性像の位置づけ及び評価を行うものである。その結果、「獣」の語りに男性の語り/エクリチュールが見られ、「獣」の求愛は、男性と女性、異性間に生まれる愛という異性愛規範を前提としたものということが確認できる。しかし、「私」は「獣」の求婚に黙って同意するのではなく、対峙していく。極限の状況とはいえ、「獣」(男)の求愛という男性支配に反発し戦いを起こした「私」の物語は、男性支配に対する女性のボイスのあり方について考える機会を与えることになる。そして、不十分な部分は残されているが、「緑色の獣」は既存のシステムに否を突きつける女性像を提示することによって父権制社会のパラダイムに一石を投じていると言えるだろう。

  • 期刊

小論では、まず翻訳理論に基づいて、李琴峰の日本語での原作『独り舞』と、作者が「自己翻訳」した中国語版『獨舞』との差異を分析する。その自己翻訳における補足、省略、書き換えの意味を解釈するには、作者自身が影響を受けたと述べている頼香吟の『其後それから』と併せて参照する意義が大きい。中国語版の読者としては、主に台湾読者を想定していると推察されることから、受容研究におけるH.R.ヤウスの「期待の地平」という視点を取り入れ、さらに、両作の間テクスト性を論じることにより、「自己翻訳」における台湾のLGBT小説の古典となった邱妙津の作品とその死への再解釈や作品の舞台である台湾への重視についても明らかにした。