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『源氏物語』秋好中宮の異郷性

摘要


本発表では、『源氏物語』に登場する秋好中宮の異郷性について考察する。本来「異郷」とは、「自分の郷里・母国でないよその土地。他郷。異国。異境。」(デジタル大辞泉)とある。秋好中宮は、早世した東宮の娘であり、十四歳の時に斎宮として伊勢に赴いていた。その点で、都を離れ文字通り「異郷」で少女時代を過ごした人物である。帰京後に彼女は光源氏の後見を得て入内し、冷泉帝の中宮(皇后)となる。物語の中では、彼女は光源氏の「養女」といわれ、六条院の秋の町を里邸(実家)とする。しかし、彼女は、光源氏の栄華と権力を支える存在でありながらも、光源氏の完全な管理下にあるわけではない。時には光源氏の行動の矛盾を明らかにし、その絶対性を相対化する視点を提示することもある。その部分を、『源氏物語』胡蝶巻にある船楽の場面周辺を考察する。この場面は、玉鬘をめぐる求婚物語の序盤にあたるが、同時に、六条院という光源氏が作りだした理想的な世界、すなわち、一種の「異郷」の物語の始まりでもある。この発表を通して、六条院における、秋好中宮の存在の意義について、考察したい。

關鍵字

源氏物語 秋好中宮 斎宮 異郷

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