トヨタ生産システムの海外における進化の一考察－台湾トヨタ．国瑞汽車の事例研究－

海外豐田生產系統之進化考察－國瑞汽車（台灣豐田）之個案研究－

黎立仁

《應用語文學報》 2期 (2015/06) Pp. 75-88

https://doi.org/10.6906/JAL.201506_(2).0005

摘要

台湾トヨタ．国瑞汽車は、数あるトヨタ系の海外生産拠点の中においても、トヨタ生産方式（TPS）が最もよく浸透し、製造品質面でも、欧米拠点を超えて最高レベルにあると言われる。同社は開発設計した車種のアジア地域への活用のほか、人材を広州や天津など中国大陸の工場とタイの工場へ派遣し、支援及び技術指導を行ってきた。多品種少量生産ラインの組織能力を蓄積し、多品種少量生産における技能伝承の拠点となり、これはトヨタシステムの海外における進化ないしものづくりの進化であると位置づけることができる。この研究を通して、トヨタが世界規模での供給．調達の「最適化」を追求するなか、各拠点間の相互供給という分業関係、及び国瑞汽車のトヨタシステムの導入、進化する仕組を明らかにした。TPSの推進体制と教育訓練を車の二輪として、TPSの中核をなす自主改善を図りながら、TPSの進化は着実に推進した。サプライヤーはともかく、他業界を取り込む組織学習能力を向上させてきた。トヨタグループ内の分業ないし競争の展開が見られるなか、技能伝承の拠点という位置づけのほか、国瑞汽車の能力構築能力、つまり進化能力が観察された。

關鍵字

トヨタ生産システム ； TPS ； 組織学習能力 ； 進化能力

並列摘要

國瑞汽車（台灣豐田），在豐田的海外生產基地當中，其豐田生產系統（TPS）是最落實的，在製造品質方面，水準亦最高，超越西方生產據點的品質水準。除提供開發設計之車型給其他亞太區域生產使用外，並派遣人員到赴中國大陸，如天津和廣州工廠，進行技術指導與生產支援。長期積累多品種小批量之「混流生產」的生產線能力，並於豐田體系中奠立了技能傳承之地位，這可被定位為豐田生產系統於海外的進化。透過本研究，釐清了在追求全球規模“最適化”之供應及採購中，各據點間相互供應之國際分工關係，以及國瑞汽車之TPS推動與進化機制。國瑞汽車以TPS之推動組織與教育培訓制度為雙軌，落實TPS之核心自主改善工作，紮實地推動並落實TPS。除供應商之外，並與其他產業互動，進而提升組織學習能力。本研究除發現豐田集團內的分工與競爭關係外，更觀察到國瑞汽車的知識技能傳承的定位，以及「能力構築能力」，亦即進化能力。

並列關鍵字

豐田生產系統 ； TPS ； 組織學習能力 ； 進化能力